こんにちは。
白金台エステメディカライククリニックxMii
平野です。
本日は、お肌のバリア機能についてお話しします！
バリア機能とは？
バリア機能とは、皮膚表面の角質層に備わっている、肌の保護的役割を持った機能のことを指します。
皮膚組織は、表皮と真皮、皮下組織（皮下脂肪層）の3層に分かれており、角質層は表皮の中でも一番外側の層です。
表皮の役割
1. 肌の潤いを維持や保湿の役割
2. 外的刺激や異物(アレルゲン、ホコリなど)が肌に侵入することを防ぐ役割
美しい肌を保つために必要な『3つのバリア機能』
皮膚のバリア機能は【皮脂膜】【天然保湿因子（NMF）】【細胞間脂質】があることにより保たれます。
- 皮脂膜
皮脂膜とは、角質の表面を覆う皮脂と汗が混ざり、作られる保護膜のことです。
乾燥や摩擦、皮膚の常在菌と呼ばれる細菌などの外的刺激から肌を保護や、角層の水分蒸発を防ぐフタのような役割も担っています。
- 天然保湿因子（NMF）
天然保湿因子とは、角質細胞の中にあり水分を保持する成分のことです。新陳代謝の過程で作られるアミノ酸が主な成分となります。水分を捉えて逃さない性質で、潤いのある健やかな肌を保つために重要な役割をしています。
- 細胞間脂質
細胞間脂質は、セラミドが主な成分です。角層細胞と角層細胞の隙間を埋め、角質層内の水分を保持する機能を持っています。接着剤のようにつなぎとめていくイメージです。
肌のバリア機能が低下する原因とは？
肌のバリア機能が低下する主な原因について４つございます。
- スキンケア
肌のバリア機能は、水分と油分のバランスが均一に保たれている状態が大切です。洗顔はこすらず、優しく指で円を描くように汚れを落としてください。すすぎの時、熱いお湯はお肌に必要な油分も落としてしまいますので、ぬるめのお湯にしましょう。
2. 乾燥、紫外線、花粉
外的ダメージを受け続けると皮脂膜が薄くなり、角質のキメが乱れて肌内部の水分がどんどん蒸散してしまいます。擦ったり、紫外線を浴び続けるとお肌の乾燥や老化が進む悪循環に陥いります。
3. ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーは、お肌の新陳代謝のことを指します。正常な状態は、健やかな角質細胞を角質層へ押し上げていきます。しかし、この周期が遅すぎると古い角質が表皮にとどまり、ザラつきの原因に。逆に早すぎると、肌細胞が未熟なまま表面に押し上あげられてしまい、剥がれ落ちることができない角質細胞が積み上がり肌トラブルにつながります。
4. 肌に天然保湿因子が少ない
天然保湿因子は角質層に存在する潤い成分です。アトピー性皮膚炎の場合は、お肌に天然保湿因子が少ないことで生じるともいわれています。
皮膚のバリア機能をサポートするためのスキンケア
様々な原因によって肌のバリア機能が低下した場合の、バリア機能強化に適したケアをお教えします。
1. 皮膚を清潔に保つ
バリア機能が低下している状態は、外的刺激を受けやすくなります。アレルゲンとなる異物を肌から除去し清潔にすることが重要です。
洗浄力の強い洗顔料は、皮脂を取りすぎ肌のバリア機能を損ないます。洗顔はしっかり泡立て、泡をクッションのようにして汚れを押し洗いするようにやさしく洗い、ぬるま湯で洗い流すのがベストです。
2. 皮膚の乾燥を予防する
肌のバリア膜を強化するためには、乾燥は大敵です。水分と油分のバランスが整った状態をキープすることが効果的です。
スキンケアとしては、化粧水、美容液、乳液、クリームの順でお手入れを行うのが基本です。皮膚が薄い人、既に肌に炎症が生じているような人の場合は、配合成分に注目しましょう。
パラベン、アルコール、香料、着色料、鉱物油、シリコンなどの成分は、肌バリア機能が低下した肌にとって強い刺激となることがあります。アレルギーテスト済みの表示や、成分表を参考にして自分の肌に合うスキンケアを選ぶことが大切です(^^)
皮膚のバリア機能向上が期待できる栄養素
○ビタミンA
皮膚や粘膜の潤いを健やかに保ち、角質層に含まれる天然保湿因子の産生を促す働きがあります。緑黄色野菜を多く摂りましょう。カボチャや人参、ほうれん草などに多く含まれています。
○ビタミンB6
タンパク質の代謝に必要な栄養素です。タンパク質の分解や合成を助け、皮膚や粘膜の健康維持に働きます。ビタミンB6が欠乏は、タンパク質の代謝異常が起こり、肌トラブルが起こりやすくなります。鶏むね肉や、ヒレ肉、赤身の魚、赤パプリカ、さつまいも、バナナなどに多く含まれています。
○ビタミンE
【若返りのビタミン】とも言われています。細胞の酸化を抑えるため、美容の観点からも注目されている栄養素です。血行を良くする、炎症を抑える、免疫を高める、ホルモンバランスを整えるなど働きがあり、ターンオーバーがサポートされることでバリア機能が高められると考えられます。また、大豆製品、ナッツ類、赤パプリカ、アボカドなどに多く含まれています。
○必須脂肪酸 n-3系脂肪酸
肌を保護する皮脂の原料となる栄養素です。体内で生成はできません。特にn-3系脂肪酸には、肌の生まれ変わりに関わる細胞の機能を高め、ターンオーバーを整える働きがあります。青魚、ナッツ類、アマニ油、エゴマ油などに多く含まれています。
まとめ
多くの肌トラブルや症状の悪化には、肌のバリア機能が深くかかわっていることをご理解いただけましたでしょうか？
肌への刺激を避け、しっかりと乾燥予防をしてバリア機能を向上させましょう！生活習慣を乱さないよう心掛けることも忘れずに(^^)
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